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    令和3年8月1日改訂


                   情報の公平性とは

   当ページは、偏りのない情報を公平に、わかりやすくお伝えすること
   を目的としています。しかし公平であることを保証するのは難しいもの
   です。たとえば憲法改正に賛成か反対かを論ずるような場合、個々人の
   感情や信念もかかわる問題ですから、「賛否両論」を併記してくれな
   ければ議論としては不公平です。
    一方、医学などのサイエンスでは、例外もありますが事実はひとつ
   です。にもかかわらず、人間の行動が絡んだ出来事はあまりに多様で、
   予測不能のため、いくら調べても真実がなかなか見えてきません。

   「タバコは肺がんのもと」は、いまでは疑う余地のない事実として
   知られています。しかし、この結論に至るまでに、実は数十年におよぶ
   学術論争の歴史がありました。無数の研究が行われ、膨大な数の論文が
   出されましたが、「タバコに罪はない」と結論したものも多く、
   それこそ賛否が入り乱れていました。
    理由はいくつかありました。タバコをたくさん吸っている人は、
   お酒の量も多く、食生活も乱れがち、などなどありそうで、「タバコ
   だけが原因」となかなか言い切れなかったのです。もうひとつ、
   「タバコに罪はない」と結論した論文の多くが、実はタバコ会社から
   資金をえていたり、あるいは企業お抱えの研究者が中心だったりして
   いたことが、あとになって暴露されました。

   この間、世界中でタバコのコマーシャルが続けられ、20世紀中、
   1億人を超える人がタバコの犠牲になったと推計されています。
    同じ過ちを、コロナワクチンで繰り返さないためのヒントがここに
   あります。2つのグループを公平に設定することなく、ワクチン効果
   を比べても意味がありません。

   ずさんで安直な方法で行われた研究を、賛否両論の一翼として取り
   上げるわけにはいきません。そんなことに注意を払いつつ、これから
   も正しい情報を公平に取り上げるとともに、誤りや偏りのご指摘が
   あれば直ちに訂正も行っていくつもりです。

         __________________




Q0 接種後の重症者や死亡例が集計されていない?
A
 
「ワクチン接種後の副反応は2,3日で治るので心配ありません」。最近、政府広報と銘打ったテレビCMが流されるようになり、これは、その中で専門家が述べている言葉です。

当HPの読者から、ワクチン接種後に生じた特殊な病気や死亡例についての情報が多数、寄せられるようになってきました。患者さんの紹介状に「ワクチン接種後体調不良」という病名を目にすることも多くなっています。「自分が関係する範囲で新型コロナに感染して死亡した人の数と、ワクチン接種後に死亡した人の数が同じくらいになった」という話も聞きました。

厚生労働省が広報として発表している副反応(?)や死亡例は、氷山の一角ではないかと疑念を述べる人もいます。医師の中には、副作用ではないかと疑いをもっても、報告システムがないため、どうすればいいかわからないとか、因果関係を証明できないので触れないことにしているという人もいます。

副作用の実態は誰も知らない、という背筋の寒くなるような状況に陥っています。

いかなる医療データも、公表を前提に収集するには世界共通の倫理規定を守らなければなりません。論文を書いて専門誌に投稿する際にも、順守している旨を明記する必要があります。概要は以下のようなものです。

1 詳細な研究計画書を作成する
2 所属研究機関の倫理委員会に提出し、審査を受ける
3 許可をえたのち、本人から直筆の同意書をえてから調査開始
4 英文で論文を作成し、専門誌に投稿する
5 厳しい審査を受けることになるが、多くの論文は採用不可となり返却される
6 採用の見込みがあっても実験のやり直しや原稿の書き直しが繰り返し求められる
7 掲載されるのは早くて半年から1年後

つまり副作用や死亡例の分析は、大学病院など研究機関でなければできないことと、いまの雰囲気では、倫理委員会も腰が引けて不許可としてしまう可能性もあります。

だからと言って、上記の手続きを経ずに一般市民がデータを集めたとしても、いたずら投稿もあるでしょうから、正しさの検証ができません。何か良い知恵があれば・・・。



Q1 ワクチンを打たない人は集団免疫に貢献できない?
A
 すでに感染した人の自然免疫が、どれくらい長く続くのかを調べた研究がたくさんあります。それらの報告値をまとめると、中和抗体が半分になるまでの期間が2〜6ヵ月です。

知りたいのはワクチン接種の効果ですが、世界中で本格的な接種が始まってからまだ数か月しか経っていないため、はっきりしたことはわかっていません。つい最近、モデルナ社ワクチンの臨床試験(第I相試験)に参加したボランティア33名を追跡したデータが報告され、中和抗体が半分に減るまでの期間が、やはり
2〜6ヵ月であることがわかりました。幅があるのは、免疫機能が複雑で評価の仕方がいろいろだからです。

このことが何を意味しているかといえば、今年の2月、3月ころ早々に接種を受けた人たちは、すでに免疫が切れている可能性が高いということです。

最近、「集団免疫」という言葉をよく聞くようになりました。大勢の人が自然感染やワクチン接種によって免疫を獲得し、人から人への感染が起こりにくくなり、流行の終息や再発の防止が期待できるような状態を指します。しかし、

・大勢の人をいっせいに接種するのは不可能
・最初のほうで接種した人はすでに効果が切れている
・ワクチンの効果そのものにも疑問がある
・2回接種しても感染する人が多い
・マスク、手洗い、飲食の禁止などを守らない人がいる限り感染は終息しない
・たとえば麻疹(はしか)の免疫は終生続くため、集団免疫が意味をもつが・・・
・接種者が増えるほど変異株が出てくるため、いたちごっこになる
・強力すぎるワクチンのせいでウイルスが凶悪化し悲劇をまねく恐れがある

結論は、いくらワクチン接種に励んでも集団免疫は永久に期待できず、したがって接種を受けない理由も科学的に正当化できるということです。

NEW!
ワクチン接種によってできる抗体に関して新たな事実が判明しました。

英国でワクチン接種を受けた605人について、トゲトゲ蛋白に対する抗体がどれくら長持ちするのかが調べられました。2回接種を受けた人の血液を、時間を追いながら何回か採取したところ、「接種後21〜41日目の抗体量」に比べ、「70日目以降の抗体量」が格段に減少していたというのです。

具体的には、ファイザー社のワクチンでは半分に、アストラゼネカ社のワクチンでは5分の1に、それぞれ減少していました。女性は男性に比べて抗体量がやや多めでしたが、減少の割合に違いはありません。

いささか設定が複雑ですが、結論をわかりやすくまとめれば、日本で使われているワクチンは、1ヶ月ちょっとで効き目が半分に落ちてしまうということです。

ただし、このデータは、いわゆる中和抗体でなく「トゲトゲ蛋白に対する抗体のすべて」を測ったものであることと、記憶細胞の動向まで調べたものではありません。そのため厳密に言えば、実際に感染を予防する効果が、どれくらい低下するのかはまだよくわからない、ということになります。人間の体は、なかなか難しいものです。

それにしても、この研究は重大な示唆を与えてくれました。いくらワクチン接種を受けても、短時間で効果が(たとえあったとしても)消えてしまう可能性が高いため、「マスクはもういらない」「里帰りしても大丈夫」「施設に入所中の家族に面会できる」などと短絡的に考えてはいけない、ということです。当然、ワクチンパスポートなどは、いかなる意味もなさないと考えるべきでしょう。

【参考文献】
1) Dan JM, et al., Immunological memory to SARS-CoV-2 assessed for up to 8 months after infection. Science, Jan 6, 2021.
2) Doria-Rose N, et al., Antibodies persistence through 6 months after the second dose of mRNA-1273 vaccine for Covid-19. N Engl J Med, Apr 6, 2021.
3) Quast I, et al., B cell memory: understanding COVID-19. Immunity, Feb 9, 2021
4) Rabin RC, C.D.C. will not investigate mild infections in vaccinated American. New York Times, May 25, 2021.
5) Zimmer C, We'll probably need booster shots for Covid-19. but when? and which ones? Jun 6, 2021.
6) Shrotri M, et asl., Spike-antibody waning after second dose of BNT162b2 or ChAdOx1. Lancet, Jul 15, 2021.


Q2 ワクチンを受けないと決めた人たちの災難とは?
A 
私のもとには、「ワクチンを受けないと決めた人たち」から、たくさんのお便りが届きます。これまでは医療機関、介護施設、公的機関に勤める人たち、またはそのご家族が中心でしたが、職域接種が始まり、その声はさまざまな職種に広がりつつあります。

「組織の中で受けていないの自分だけで、周りの目が恐ろしい」
「閑職に回された」
「もし集団感染が起こったらお前のせいだ、と言われた」
「医療人として失格だとなじられた」
「周囲の目が急によそよそしくなった」
「毎日、上司から人格を否定するような言葉を投げかけられている」
「接種を拒否することは許されない、との指示書が回ってきた」

重大な人権侵害であることはあきらかです。パワハラなどと生やさしいものではなく、傷害罪にも等しいレベルではないでしょうか。今後は法律問題と捉え、各自が行動していく必要があるかもしれません。

もし法律家の方が、この文章を読んでいただいているなら、ぜひ「お悩み相談窓口」を開設し、疎外されている人たちを救ってあげてください。医学的な問題については、及ばずながら私がサポートをさせていただきます。本ページの最初に記したアドレスあて、メールをお待ちしています。



Q3 安心できるワクチンとは?
A 
すでに何種類かのワクチンが実際に使われていますが、さらに23種類もの新しいワクチンがほぼ実用化し、治験に入っています。どちらも含めて、ワクチンは大きく2種類にわけることができ、ひとつはmRNAやDNAを用いた「遺伝子ワクチン」、もうひとつがいわゆる「不活化ワクチン」です。

いま世間の期待を広く集めているのは後者です。インフルエンザワクチンなどでお馴染みで、なんとなく安心感があるからでしょう。

簡単に言えば、遺伝子ワクチンがヒトの細胞内でコロナのトゲトゲ蛋白を作らせる方式であるのに対し、不活化ワクチンのほうは、実験動物や培養細胞内に遺伝子を注入し作らせてしまうものです。つまりヒトの体内に遺伝子を注入するか、しないかの違いがあるだけです。従来のワクチンとは製造法がまったく異なっていて、「不活化」のイメージとはかけ離れたものとなっています。

あとで述べますが、コロナワクチンの最大の懸念は「きわめて有害なコロナのトゲトゲ蛋白を体内に入れる」という点にあるため、どちらのタイプのワクチンも危険であることにかわりはありません。

日本のメーカーなら安全なワクチンを作ってくれるはず、と期待を寄せている人も多いものと思います。しかし日本国内ならではの問題も山積です。

・開発に乗り遅れてしまった
・日本独自の技術がなく、海外の特許を利用するために莫大なお金がいる
・すでにワクチン接種が始まったいま、本物のワクチンと偽ワクチン(プラセボ)を使った実験が倫理的にやりずらくなった
・外国に比べ圧倒的に感染者が少ないため、認可を得るためのデータが集められない

などなどです。いずれにしても安心できるワクチンが製品化されるまでには、少なくとも10年はかかりますから、その間に、コロナ禍は終息してしまっているでしょう。

【参考文献】
1) Kaabi NA, et al., Effects of 2 inactivated SARS-CoV-2 vaccines on symptomatic COVID-19 infection in adults. a randomaized clinical trail. JAMA, May 26, 2021.
2) Broom, 5 charts that tell the story of vaccines today. World Economic Forum, Jun 2, 2020.


Q4 治療薬はいつできるのか?
A 
この1年間、さまざまな薬が「新型コロナに効く」と報じられては、忘れられてきました。代表はレムデシベルとイベルメクチンでしょう。

結論を先に言えば、どちらの薬も残念ながら海外での大規模な調査で、効果が完全否定されています。これらの薬を偽薬(プラセボ)と比べたところ、症状が回復するまでの日数に差がなかったのです。

今後、期待できるのは、マスコミで話題になっているような過去の薬ではありません。100万種類を超える化学物質、鉱物、植物の洗い出しに始まり、最終的にはコンピュータ合成によるまったく新しい薬の開発に、世界中の製薬企業が鎬を削っています。

まず、Q17に掲載したアニメをご覧ください。新薬開発のターゲットは2つ、「トゲトゲ蛋白と受皿の結合をブロックする薬」か、「蛋白分解酵素をブロックする薬」です。すでにメーカー数社が、そんな新薬の開発に成功し、治験に入ったとの情報が飛び込んできました。

ただし懸念がひとつあります。許認可権を持つ米国の政府機関FDAと、感染症対策の総本山CDCのゴタゴタです。どちらも泣く子も黙る存在(だったの)ですが、トランプ政権の下、政治に振り回されてきました。加えて、コロナ騒ぎの中、ワクチンや新薬の申請が殺到し、手の回らない状態が続いているのです。

その結果、コロナワクチンがそうであったように、慎重であるべき新薬の審査が、かなりずさんになっているようなのです。わかりやすい例が、最近テレビでも大きなニュースになったアルツハイマー病の新薬です。アドバイザー委員会が反対したにもかかわらず認可されてしまったことから、3人が辞任するという騒ぎに発展しています。

信頼性の低いデータに振り回されないようにしつつ、新薬の開発に期待したいと思います。7月中には、その第一報が出る見込みです。

NEW!
その後の新情報です。7月中に新薬の発表があるはず、との私の見込みが外れそうです。

新薬の開発がもたついている間、以前からあった薬の再評価が行われています。期待されていたのは、ウイルスの薬でなく、体内で発生する「炎症関連物質」を抑える薬です。

炎症関連物質とは、本来、ウイルスや細菌など外敵の攻撃に対抗したり、がん細胞を抑え込んだりするため「あえて軽い炎症を起こさせる」という役割を担うものです。種類もいろいろです。ところが外敵の攻撃があまりに激しくなると、それらが過剰に分泌され、一方、炎症を治める物質なども入り乱れ、収集がつかない状態に陥ってしまいます。

新型コロナ感染症で重症になった人の体内では、このような状態が生じているのですが、これでは「ウイルスを抑える薬」に出番がありません。

そこで注目されていたのが、この状態にストップをかけてくれるはずの薬でした。最近、「カナキムバブ」と「トシリズマブ」という聞き慣れない2つの薬について、重症者に有効なのではないかとの期待がかかり、本格的な調査(ランダム化比較試験)が相次いで行われました。

しかし結論は、「有効性は確認できなかった」という残念なものした。最新論文のひとつは「あきらかな効果があった」と報じていましたが、データが偏っていると直ちに批判されてしまいました。その批判は正しいだろう、というのが私の判断です。

結局、いまのところ誰もが有効と認める薬は、ただひとつ「デキサメタゾン」しかありません。この薬は、炎症やアレルギーを抑え込む幅広い作用をもち、昔から「神の薬」とも言われてきたものです。

あとは、新薬開発成功の吉報を待つのみです。

【参考文献】
1) 岡田正彦, ビジネスジャーナル『歪められたエビデンス:正しい健康法はこれだ!』, on line.
2) Spinner CD, et al., Effect of remdesivir vs standard care on clinical status at 11 days in patiens with moderate COVID-19, a randomized clinical trial. JAMA. Aug 21, 2020.
3) López-Medina E, et al., Effect of ivermectin on time to resolution of symptoms among adults with mild COVID-19, a randomized clinical trial. JAMA, Mar 4, 2021.
4) FDA, Why you should not use ivermection to treat or prevent COVID-19. on line.
5) Mandavill A, The C.D.C.'s new leader follows the science. Is that enough? Jun 10, 2021.
6) Kaplan S, F.D.A. still lacks a permanent chief, desoite pressing, weighty problems. New York TImes, Jun 12, 2021.
7) Caricchio R, et al., Effect of canakinumab vs placebo on survival without invasive mechanical ventilation in patients hospitalized with severe COVID-19, a randomized clinial trial. JAMA, Jul 20, 2021.
8) RECOVERY Collaborative Group, Tocilizumab in patients admitted to hospital COVID-19 (RECOVERY): a randomised, controlled, open-label, platform trial. Lancet, May 1, 2021. 2021.
9) Yang C, et al., Tocilizumab in COVID-19 therapy: who benefits, and how? Lancet, Jul 24, 2021.


Q5 では、コロナ禍を終息させる決め手は何なのか?
A 
ワクチンも新薬も、すぐには期待できないとなれば、何に望みをかければいいのでしょうか。

どんなウイルスも、宿主である人間がいなければ生き延びていくことができません。ウイルスが地球上に出現したのは30億年前とされますが、このときから現代まで人間を絶命させることなく、共存してきたことになります。

ウイルスは、自分が生きのびるため「ヒト→ヒト感染」を繰り返していきますが、1度感染した人には免疫ができるため、逆向きに伝わっていくことはありません。また感染しやすい人、しにく人もいますから、ある「閉じた集団」、たとえば離島や山奥の集落などでは、一定の期間が過ぎれば必ず終息することになります。その速度は、感染力が強いウイルスほど早く、弱いウイルスではゆっくりです。

次に、インフルエンザやコロナなどのウイルスは、高温・多湿で分裂力が弱くなることが動物実験で確認されています。次のグラフは昨年の今頃、作成したもので、いくつかの国の新規感染者数のグラフに雨季の時期を重ねて示したものです。高温多湿が、感染の消長に何らかの影響を与えていることもわかります。



次図のオレンジ色の線は、これらの要素をすべて組み込み、私がコンピュータで予測計算をした結果です。ウイルス感染症の流行は、比較的短い時間で必ず終息するという自然法則があります。そのため予測計算も、数種類の情報があればできてしまうのです。


この大原則から外れて、感染の流行が第2波、第3波、・・・と繰り返してしまうのは、「閉じた空間」から別の「閉じた空間」へと人間が移動してしまうからにほかなりません。

「行動制限」「ロックダウン」など言葉に反感や嫌悪感を抱く人が少なくありません。理由は主に2つあり、ひとつが「効果を証明したデータがない」との主張で、もうひとつは「政府が国民の行動を規制するのは危険だから」ということのようです。

「公理」という言葉を学校で習った記憶があると思います。ある考えを進めていくとき、その前提となる基本原則のことで、通常は証明の必要がないもの(当たり前のこと)です。「人の動きを止めればウイルス感染は収まる」というのは、証明の必要がない公理です。



Q6 東京23区における感染者数の消長から見えてくるものとは?
A 
次の動画は、昨年の5月30日から今年6月まで1年間の都内23区における「新規感染者数の絶対数」を1週間ごとにまとめたものです。感染が東京都内でどのように広がってきたのか、おおよそ理解できます。

動画:過去1年間の東京都内23区における感染者の動向

この動画では、あたかも新宿という大きな風船が膨んだり縮んだりするがごとく、感染者が外に向かって押し出され、あるいは戻ってきている様子を示しています。これを
風船現象と名づけたいと思います。これは東京から地方へ、また海外から日本国内への感染伝播にも当てはめることができます。

その元を絶つには、もちろん
入国制限しかありません。


【参考文献】
1) Flam F, Asymptomatic spread has become bizarrely contorversial. the japantimes. Jul 22, 2020.


Q7 専門家の言うことはいつも正しいのか?
A
 ワクチンを促進したい人も、反対する人も、まず正しい理解が大切です。以下、専門家の意見もわかれるような微妙な問題について、最新、かつ確かな情報をまとめおくことにします。

(1) メッセンジャーRNAがDNAに逆変換されて自分の遺伝子に組み込まれる?
 → ヒトの細胞の中に、「核」と呼ばれる場所があってDNAを保存しています。DNAを包んでいるのが袋状の「核膜」ですが、単なる膜ではなく、核から出ていく物資、入ってくる物質を厳格に区別しながら交通整理をしています。

核の外へ出ていけるのはほぼmRNAに限られていて、かつ逆戻りできません。したがってワクチンの改造mRNAが核内に入ることは決してなく、したがってDNAに組込まれることもありません。

核の中では、DNA→mRNA→DNA逆変換→遺伝子組み込み、という仕組みがまれに働き、自身の遺伝子改造に役立っていると言われていますが、あくまで核内に限られた出来事です。

このような「生物学の大原則」が侵される唯一の例外が、ウイルスに感染したときです。実際、新型コロナウイルスも、ヒトの核内にまで侵入し、遺伝子組み込みを行うことが確認されています。

たまたま肝炎ウイルスなどに感染している人がワクチン接種を受けると、そのウイルスのせいで組み込みが起こってしまうのではないか、と懸念する声もあります。しかし、mRNA→DNAという逆変換の仕組みの複雑さを考えれば、確率的にありえないことです。

この問いに対する答えは、「改造mRNAからDNAへの逆変換は起こらず、組み込みも起こらない」です。

【参考文献】
1) Zhang L, et al., Reverse-transcribed SARS-CoV-2 RNA can integrate into the genome of cultured human cells and can be expressed in patient-derived tissues. PNAS 118, 21, 2021.
3) Sit THC, et al., Infection on dogs with SARS-CoV-2. Nature, Oct 20, 2020.
4) Cullen BR, Nuclear RNA expot. J Cell Sci 116: 587-597, 2003.
5) Vargas DY, et al., Mechanism of mRNA transport in the nucleus. PNAS 102: 17008-17013, 2005.
6) Nirenberg E, No, really, mRNA vaccines are not going to affect your DNA. on line, Nov 25, 2020.

(2) アストラゼネカ社ワクチンの運び屋ウイルスは、DNAへの組み込みをしない?
 → 同ワクチンでは、運び屋としてチンパンジーのアデノウイルス(風邪のウイルス)が使われています。人の風邪ウイルスは、すでに免疫を持っている人が多く、運び屋しては使えないからです。

多くの専門家は「アデノウイルスはDNAへの組み込みをしないので安心」と述べています。しかし最近の動物実験で、この説は覆されました。結論だけ言えば組み込みは必ず起こり、ワクチン接種を2回受けると、肝臓だけで96か所に組み込みが起こる計算が成り立ちます。

つまり、このワクチンに含まれるコロナのトゲトゲ蛋白を合成する遺伝子は、あなたのDNAの中に永久に残ってしまう可能性があるということです。

【参考文献】
1) Stephen SL, et al., Chromosomal integration of adenoviral vector DNA in vivo. J Viol 84: 9987-9994, 2010.

(3) ワクチンで不妊や奇形児が生まれたりしない?

 → いま世界的に流れている噂のひとつが、ワクチンが不妊や奇形の原因になるのではないか、というものです。最近、それを打ち消すかのような論文が米国で発表されたことから、逆に「ワクチンは妊娠に影響を与えない」という誤った情報にすり替わってしまうという珍現象が起きています。

その論文は、妊娠中にワクチン接種を受け、無事に出産に至った712人を調べたところ、早産や低出生体重、奇形などの割合が従前の統計値と同じで、増加傾向は認められなかった、という分析結果を報じたものでした。

しかし、分析の対象となった妊婦の大部分(700人)は、妊娠27週以降に接種を受けた人たちであり、対象者も少なく、人種や年齢層も統計値のそれとは異なっていました。発表した研究者も、「この結果は妊婦に対するワクチンの安全性を保証するものではない」と述べているくらいなのです。

政治家や専門家と称する人たちが、逆フェイクニュースを流し始めていますので、要注意です。とくに不妊との因果関係は、高度な分析を要し、簡単に答えは出せない性質のものですから、騙されないようにしてください。なお対象人数が4,000人ほどと報じたメディアもありますが、実際に追跡できたのは上記のとおりです。

(4)ワクチンは母乳に影響しない?
 → カリフォルニア大学の研究者が、なかなか適切な実験をやってくれました。ボランティア7人を募り、ファイザー社かモデルナ社のワクチンを「接種する前」と「2回接種したあと」で母乳を提供してもらい、改造mRNAが含まれているかどうかを、実際に測定してみた、というものです。

結論を先に言えば、接種後の母乳に改造mRNAは、いっさい含まれていませんでした。一見、簡単そうにみえる、この研究を私は高く評価したいと思います。なぜなら、ヒトの体液に含まれる改造mRNAを実際に測定したのは、おそらく世界で初めてのこと。誰も測ったことがない物質の測定は、非常に難しいものだからです。
POINT!
「別の物質を測ったりしていないのか」「別の人が測っても同じ結果になるのか」「超微量でも測れているのか」「逆に過剰に含まれていても大丈夫なのか」「母乳などサンプルを保存する温度はどうだったのか」等など、果てしないツッコミに答えられなければ、確かに測ったとは言えないのです。この論文を発表した研究者たちは、
測定の大原則とも言うべく、これらの課題を見事にクリアしていました。

などという難しい話は別にして、結論だけを見聞きした専門家や政治家が「ワクチンは授乳中でも大丈夫」と言い出しかねず、要注意な情報です。騙されていけないのは、「トゲトゲ蛋白が母乳に混じったりしないのか」という、人々の心配事にいっさい答えていないという点です。

【参考文献】
1) Golan Y, et al., Evaluation of messenger RNA from COVID-19 BTN162b2 and mRNA-1273 vaccines in human milk. JAMA, Jul 6,2021.


(5) 変異ウイルスは本当に危険なのか?

 → 変異ウイルスが次々に現れています。各地で感染が拡大するたび、あたかも「変異ウイルスのせい」であるがごとく、行政の言い訳に使われているような気もします。はたして変異ウイルスは、感染再拡大の原因になっているのでしょうか。

難しいのは、どうやって「感染力」や「致死率」を求めるのかです。たとえば、大勢の若者がスポーツ観戦などで大騒ぎをして、たまたまその中に変異ウイルスの感染者が1人いたため100人くらいに感染が広がったとします。単純に統計をとれば、この変異ウイルスは感染力が強い、ということにされてしまうでしょう。

つまり多様で、予測不能な人間の行動様式が絡み合っているため、ウイルスの性質だけをわけて求めることができないのです。私自身、1年以上前から、感染の拡大や終息を予測するコンピュータ・モデルの構築に取り組んできましたが、ウイルスよりも人間の性質のほうが複雑すぎて、迷路に迷い込んでしまっています。

たとえば200匹くらいのネズミを用意して公平に2つのグループにわけ、それぞれを大きなカゴに閉じ込めた場面を想像してください。その一方に、変異ウイルスを感染させたネズミを、もう一つには従来型ウイルスを感染させたネズミを、それぞれ1匹ずつ入れます。1週間後くらい経ったら、すべてのネズミを解剖して、何匹に感染が起こっていたかを調べる、という方法なら、少しはましなデータが得られそうです。ただし実験者も、感染してしまうかもしれません。

現在、テレビなどで報じられる感染力や致死率は、どれも信頼性に欠けているように思われます。それでも、世界中の研究者たちがあの手、この手で実験や予測をしてくれたデータがありますので、次の表にまとめてみました。

話題のインド株(デルタ株)も、実はほとんど何もわかっていない状態である点にもご注目ください。

変異ウイルスが、またひとつ増えました。その名はラムダ(lambda)です。ちなみに、このような命名は、発見された国名で変異ウイルスを呼ぶのはやめようとの発想で、WHOが今年の5月に決めた約束事です。そのうち、ギリシャ文字が足りなくなりそうです。

表の最下段をみてください。まだ詳細がわかっていないのですが、少なくともインド由来のデルタに比べると性質はおとなしく、感染力、致死率ともに弱く、ワクチンが効きにくいもののデルタほどではない、というのが欧米のウイルス研究者の一致した見方です。

ただ欧米では、占める割合が1パーセント以下にすぎないことから、まだ研究者たちも本腰を入れて調べておらず、今後、情報がかわる可能性もあります。

この表は日々更新しています。


【参考文献】
1) Zhang L, et al., Reverse-transcribed SARS-CoV-2 RNA can integrate into the genome of cultured human cells and can be expressed in patient-derived tissues. PNAS 118, 21, 2021.
2) Wu F, et al., A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Mar 12, 2020.
3) Sit THC, et al., Infection on dogs with SARS-CoV-2. Nature, Oct 20, 2020.
4) Cullen BR, Nuclear RNA expot. J Cell Sci 116: 587-597, 2003.
5) Vargas DY, et al., Mechanism of mRNA transport in the nucleus. PNAS 102: 17008-17013, 2005.
6) Nirenberg E, No, really, mRNA vaccines are not going to affect your DNA. on line, Nov 25, 2020.
7) Stephen SL, et al., Chromosomal integration of adenoviral vector DNA in vivo. J Viol 84: 9987-9994, 2010.
8) Shimabukuro TT, et al., Preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, June 17, 2021.
9) Corum J, et al., Coronavirus variants and mutations. New York Times, Jun 4, 2021.
10) Anthes E, Covid's lambda variant: worth watching, but no cause for alarm. New York Times, Jul 8, 2021.

(6)抗体依存性感染増強(ADE)って何?
 → 1960年代の初め、麻疹(はしか)のワクチンが開発されました。ところが、そのワクチンを接種した子供たちが、数年後、さらに重い麻疹に罹ってしまう、という不思議な現象が起こりました。

当時、理由はわからないままでしたが、最近になって研究が進み、何が起こっていたのか、あきらかになってきました。その仕組みを言葉で説明すると、眠くなってしまいそうです。以下のアニメをご覧ください。


このほかにも仕組みは、いろいろあり、もっと複雑です。この現象が「抗体依存性感染増強」と呼ばれているものです。問題は、これが、コロナワクチンでも起こっている可能性があるということです。ただ信頼性の高い情報がまだなく、わかりしだい追記を行っていく予定です。

【参考文献】
1) Ricke DO, Two different antiboby-dependent enhancement (ADE) risks for SARS-CoV-2 antibodies. Front Physiol, Feb 24, 2021.
2) Halstead SB, et al., COVID-19 vaccines: should we fear ADE? IDSA, in press.
3) Lovdal T, et al., Fc receptor mediated endocytosis of small soluble immunoglobulin G immune complexes in Kupffer and endothelial cells from rat liver. J Cell Science 113: 3255-3266, 2000.

(7)高齢者の死亡が減少しているのはワクチンのお陰?

 → 国内でも海外でも、これまで高齢者施設での集団感染と、それによる死亡例が圧倒的多数を占めていました。とくに米国では、高齢者施設における感染対策について論じた論文が続々と発表されてきました。

昨年、私が勤務する施設でも集団感染があり、複数の方が亡くなられました。痛恨の出来事でしたが、当然、超高齢者が中心ですから、老衰も進行しており、軽い風邪をひいただけでも命の最後の灯が消えてしまいます。

そのとき感じたことが2つありました。ひとつは行政の方針で、PCRが陽性という理由だけで、すべて「コロナ死」として記録されてしまい、本当の死因、本当の死亡率がわからなくなってしまったことです。

もうひとつは、高齢者施設での感染予防がうまくできさえすれば、新規感染者数も死亡者数も格段に改善するのではないか、ということでした。

「PCR検査を徹底する!」は行政の合言葉のように使われ、反発を感じている人も多いようです。そんな中、東京都では、本年3月から、すべての高齢者施設のすべての職員に対する週1回のPCR検査が開始されました。

どれくらいの陽性者が検出されたかはわかりませんが、結果的に職員の自覚が高まり、高齢者施設での集団感染がほぼなくなったのです。もちろんワクチン接種が始まるずっと前からの話です。

「ワクチンのお陰で高齢者の死亡が減少した」との政府の説明は間違っています。

(8)ワクチン接種したあとマスクは必要?

 → 米国で多くの専門家にインタビューが行われました。「ご自身がワクチン接種を受けたあとマスクをしていますか?」と問うたのです。

そうそうたる専門家たちの回答は、「マスクはいかなる場合も必ずしている」「普段はしないことにしたが、満員電車に乗るときや映画を見に行ったりするときは着ける」「ワクチン接種率の少ない土地に出張するときは着けるようにしている」「レストランではマスクを外すので人と離れた席に座る」のいずれかでした。

いずれもワクチンを勧める立場の人たちで、だからこそ自分でも接種を受けたわけです。でも、言ってることが矛盾していると思いませんか? 感染リスクが小さいところでは安心(マスクいらない)、リスクが大きいところは心配だ(マスクいる)と言っているのです。これでは、ワクチンを打っても、打たなくとも同じということになってしまいます。

WHOは接種後もマスクは必ず着けるように言っています。一方、米国CDCは、いらないと言っているのですが、「マスクを着けなくてよくなるからワクチン受けようね」との政治的メッセージだという報道もありました。

結局、専門家も、ワクチンよりマスクのほうの頼りにしているようです。

【参考文献】
1)Parker-Pope T, Vaccinated and confused? Answers about masks, the delta variant and breakthrough infections. New York Times, Juk 6, 2021.


(9)接種を1回で終わりにしても大丈夫?
 → インフルエンザ・ワクチンは、その昔、大人も子供も2回接種が原則でした。ところが希望者が予想外に多く、また製造法がアナログ的なため生産も追いつかず、いつの頃からか「成人は1回」と思い込まされてしまった、という歴史があります。

インフルエンザでは1回接種と2回接種の効果を比べる科学的な調査が行われなかったため、両者の違いは不明のままとなっています。


幸い、コロナワクチンのほうはQ10の疑惑その3に記したとおり、公式論文のデータを正確に読み解けば、接種1回と2回でほとんど差がなく効果は同じなのです。このことは、当ホームページのQ12で紹介したデータからもあきらかです。

「接種を1回だけでやめると、何か体に悪いことはないか」と心配する人もいますが、インフルエンザ・ワクチンで実証されているとおり、問題は何もありません。

ワクチンを2回接種するのは、免疫システムの記憶力が強化されるはずという発想に基づくもので、昔からブースター効果と呼ばれてきました。ブースターとは打ち上げロケットの2段目という意味です。しかし、その効果について厳密な実証がなされていないことと、2回目の接種で予期せぬアレルギー反応が起こったり、いわゆるADEが生じたりするリスクもあります

当ホームページで紹介しているさまざまな事実から、コロナワクチンを1回だけ接種してやめても、何も問題はないと言えます。

NEW!
(10)年をとると免疫はつかなくなるのか?
 → 「もう歳だから打たせてやることにした」「いい年齢だから打つのやめた」「打ったら熱が出た!自分も捨てたもんじゃない」「あなたの歳では熱も出ないから解熱剤はいらないと医者に言われ、頭にきた」などなど、世間は訳のわからない会話で盛り上がっています。

やはり誰もが気になっていたのは、年をとると副作用も出ないのか、もしそうなら免疫もつかないのか、ということです。

その答えがやっとわかりました。米国でワクチン接種を2回受けた50人の血液を調べ「年齢別に中和抗体の量を比べた」という、有難い研究が行われたのです。使ったワクチンはファイザー社製で、「従来の新型コロナウイルス」と「ブラジル型変異ウイルス」のそれぞれに対する中和抗体を同時に調べたものです。

その結果をグラフにして、2021.7.27付けでここに掲載したところですが、複雑なデータをより忠実に、よりわかりやくすお伝えするため、全面改訂を行いました。データは、「年齢が高い人ほど、若い世代に比べ極端に免疫がつきにくい」ことを示しています。

研究対象となった50人には個人差もありますから、そのバラツキの範囲を楕円で表示しました (グラフは、著作権を侵害しないよう、発表データをもとに筆者が作図したもの)。

それにしても、かなりショッキングなグラフですから、気が弱い人の目に入らないよう、表示は止めてあります。ショックを受けても大丈夫な方だけ、点線の枠内にカーソルを合わせてご覧ください。

【参考文献】
1) Bates TA, et al., Age-dependent neutralization of SARS-CoV-2 and P.1 variant by vaccine immune serum samples. JAMA, Jul 21, 2021.


NEW!
(11)ワクチンを打っても感染するのか?
 → 
このテーマで行われた研究が最近、急増しています。しかし、すべて後ろ向き調査で、著しく信頼性に欠けたものばかりです。

米国で、少しだけ信頼性が高いと判断される調査が行われました。ワクチンを2回接種したあと、新型コロナに感染する割合がどれくらいあるかを調べたものです。ワクチンはファイザー社かモデルナ社製です。

後ろ向き調査なのですが、対象は高齢者施設に入所している人に限定され、比べた相手も同じ施設の入所者で、比べた時期も同じでした。総勢17,038名と人数も多く、全員にPCR検査が行われ、かつ観察期間も2回接種後14〜44日の間、と明確でした。

結果は、以下のとおりでした。わかったのは、接種後44日以内に限り、感染するリスクが(接種しない人に比べ)低いかもしれないことと、陽性となった人で何らかの症状が出る割合には大きな差がないことです。

前言を翻すようですが、欠点はあきらかです。あくまで自分の意思で「打った人」と「打たない人」を対象にしただけですから、公平な2つのグループの比較になっていないことです。施設に入所している人の多くは認知症があるため、接種するかどうかは家族の判断によるところが大きくなります。当然、老衰が進行していたり、重い病気があれば接種しないという選択になりますから、非接種者ほどリスクが高いのは当然かもしれません。
   _____________________________
              対象数     陽性者   うち症状あり
   2回接種者   13,048人   38人(0.3%)     9人(24%)
   非接種者    3,990人     97人(2.4%)   32人(33%)

別の調査からわかったことが、もう一つあります。接種後、血液中の中和抗体が少ない人ほど陽性になる割合が高いということです。これは体質の差によるものと考えられ、個人の努力でなんとかなるものではありません。

【参考文献】
1) White EM, et al., Incident SARS-CoV-2 infection among mRNA-vaccinated and unvaccinated nursing home residents. N Engl J Med, Jul 29, 2021.
2) Bergwerk M, et al., Covid-10 breakthrough infections in vaccinated health care workers. N Engl J Med, Jul 28, 2021.



Q8 変異ウイルスはどこで生まれたのか?
A インフルエンザではタミフルという特効薬があります。この薬が効かない変異ウイルスが蔓延しているのですが、実はその原因が「日本人がタミフルを乱用したため」と諸外国から非難を受けています。

コロナワクチンの効果に関する調査が盛んですが、多くは「効果が高い」ように見せかけるためのメーカー主導で行われているものです。つい最近、それらとは一線を画す、かなり厳格な調査が南アフリカで行われました。同国は、アストラゼナカ社ワクチンの治験が最初に、かつ濃密に行われたところです。

調査では、アストラゼネカ社ワクチンが、同国で発生した変異株に有効かどうかが検証されました。結論は、同社のワクチンは変異株に対して有効性がまったくないというものでした。

この結論から考えられることはただひとつしかありません。「南アフリカで変異ウイルスが発生したのは、同国で
集中的に使われたワクチンが原因だった」ということです。私の当初の懸念が現実のものとなってしまいました。

日本でワクチン接種が集団で行われたあと、もしそこでクラスターが発生したりすると、そのときこそウイルスにとって、ワクチンに負けない変異を遂げるチャンスとなります。

ワクチン接種を受けた人たちには、ウイルスを変異させないよう最大限の注意を払う、つまり自身が絶対感染しないという責任が生じたのです。

「集団接種が行われた町には怖くて行けない」、「職員の全員が接種を受けた病院は嫌だ」、「一家全員が接種を受けた親戚とは縁を切りたい」・・・。今後、そんなことを考える人が出てきてもおかしくはありません。

【参考文献】
1) Tracking coronavirus vaccinations around the world. New York Times, May 26, 2021.
2) Madhi SA, et al., Efficacy of the ChAdOx1 nCoV-19 Covid-19 vaccine against the B.1.351 variant. N Engl J Med, May 20, 2021.



Q9 ウイルスはどのように変異するのか?
A
数年前、ダーウインの進化論の現代語訳が『種の起源(上下巻)』という邦題で出版されました。それを読んで、進化論の奥深さに触れると同時に、この説を否定する声が高まっていることも知りました。

否定意見というのは、たとえば「キリンの首が長いのは、高い木になっている実を食べることができ生存競争に打ち勝ったから、というのであれば地球上の生き物はすべて首が長くなっているはず」といったツッコミです。しかし自然淘汰説が根本から間違いなのではなく、生物の種ごとに何か固有の力も一緒に働いてきた、ということではないでしょうか。

そう考えると、ウイルスが変異を遂げてきた理由もわかってきます。インフルエンザ・ウイルスがよく研究されていてますので、これで見ていきましょう。まず、ウイルスの変異には以下の3つの様式があります。
・遺伝情報1個単位の突然変異
・まとまった遺伝情報の大幅な組み換え
・性質が異なるウイルスに同時感染した場合の相互組み換え

この順番に変異は大きくなり、ときに困ったことが起こります。以前、大きな問題となった新型インフルエンザや鳥インフルエンザは最後のタイプで発生したと考えられています。

人間のDNAは、ファスナーのように2本で1組のひも状となっています。その片方に変異が生じると、部分的に壊れたファスナーのように凹凸が生じるため、酵素がそれを見つけ自動的に修復するようになっています。

しかし、コロナもインフルエンザも1本のRNAしか持たないため、自動修復機能が効きません。そのため、絶えずランダムに生じている
突然変異がそのまま残り、溜まってっていくことになります。

そこで
自然淘汰が働き、ワクチン接種による中和抗体、あるいはタミフルのような 特効薬から逃れることができた変異を有するウイルスだけが生き残って いく、ということではないかと推測されるのです。

以上の考察から、ウイルスの変異を促す要因はあきらかです。「感染が濃厚に発生している」か、あるいは「ワクチン接種が大集団で密に行われている」ことです。幸い、まだ日本はどちらの条件も満たしていませんので、日本固有の変異は生じていないはずです。

【参考文献】
1) Antigenic drift vs antigenic shift. Immunology & Microbilogy, Oct 25, 2018.
2) How the flu virus can change: "drift" and "shift". CDC, Oct 15, 2019.



Q10 ワクチンは本当に効いているのか?
A
 ファイザー社ワクチンが世界でもっとも多く使われています。効果が高く、副作用も少ないと説明されていますが、本当でしょうか?

有効性を示す唯一の根拠とされているのが、昨年12月31日に発表された
1編の論文でした。そこで示された「有効率95パーセント」との情報が世界を駆け巡り、ワクチンを推進する人たちのバイブルとなっています。この論文を掲載した専門誌も、よほど自慢らしく、会員となっている私の手元にも、繰り返し「掲載のお知らせ」が届きます。

しかし、この論文には数々の疑惑があります。

疑惑その1
  もっとも重大な疑惑は、有効率95パーセントという数値そのもにあります。総人数が36,523人と多い点は評価できるのですが、高熱などあきらなか症状を呈した人だけにしかPCR検査が行われていなかった点です。

米国の政府機関FDAあてに会社から提出された大部の資料によれば、3,410人の疑い例があったにもかかわれず、PCR検査が行われていませんでした。これらを合算すると、有効率は
95%でなく、わずか19%となってしまいます。

疑惑その2
 次に、「ワクチンが重症化を防ぐ」と政治家や専門家が述べていますが、それもこの論文がもとになっています。掲載されているデータを、著作権に触れないよう形を変えて以下にまとめてみました。


このデータから、論文の執筆者は「接種したグループでは重症化した人が1名しかおらず、重症化を防いでいる」と書いています。

この記述はあきらかな間違いです。なぜなら、「重症化した人÷感染した人」という計算をすべきだからです。その結果は、最下段に示したようになりますが、接種した人のほうが、はるかに重症化しやすいことがわかります。もちろん、この数字は論文には記載されていません。

疑惑その3
 論文には、「1回目の接種をしたあとから、2回目直前までの3週間」における有効率が52.4%に過ぎなかったと記載されています。

ところが、この計算には「1回目の接種直後から7日以内に感染した人数」が意図的に加えられていました。この期間は、ワクチンの効果がまだ現れていないはずから、感染者を数えれば、ワクチン接種群とプラセボ群で同じくらいになるはずです。

このことに気づいたフランスのある研究者が、この人数を除外して計算しなおすと有効率は
92.6%になる、という主旨の記事を最近、発表しました。執筆者らが報告したものより、本当はずっと良い値だったのです。

さて、このややこしい話はどう理解すればよいのでしょうか? なぜ執筆者らはわざと低い値を報告したのでしょうか?

もう、おわかりだと思います。「ワクチンは2回打たないと効果がない」という話にしたかったのです。そうでなければ、会社の売り上げが半分に・・・?

疑惑その4
 「毎日、ホームページを見てます」という方から情報提供があり、ファーザー社と米国FDAのと間で交わされた文章「ブリーフィング記録」を入手することができました。それを見ていて、本日、気づいたことがあります。

論文には、1回目の接種を行ってからの112日間、「ワクチン接種群」と「プラセボ接種群」における、新規感染者数の推移を記録した折れ線グラフが提示されています。

一方、ブリーフィング記録には、そのグラフに加え、日を追うごとに対象者数が減っていく様子も示されていて、77日目には早々と半数を割っていることがわかりました。これが何を意味しているかといえば、慎重に進めるべき追跡調査の途中で、協力者がどんどん脱落し、いなくなっていたということです。

途中で脱落していく人が多ければ、グループ間に偏りが生じるなど、調査結果の信頼性を著しく損ねることになります。実際、ずさんな調査ほど脱落者が多いことは、歴史が示しています。「副作用がきつくて嫌になった」などは、脱落理由の定番として知られています。

今日現在、判明している疑惑は以上です。

この論文の掲載を決めた編集長エリック・J・ルービン氏(ハーバード大学非常勤教授)は、「全人類」の未来永劫にわたる健康被害(?)に対する責任を負ったことになりますが、どのように考えているのか、聞いてみたい気がします。

南スーダンに派遣された自衛隊を取材、政府の隠ぺい体質を告発した、布施祐仁・三浦英之著『日報隠蔽』(集英社)という優れた報道ノンフィクションがあります。その帯に書かれていた言葉を最後に引用させていただきます。

「結局、すべてがウソなんじゃないか」

【参考文献】
1) Polack FP, et al., Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med, Dec 31, 2020.

2) Pharm XW, Correspondence to 'Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine.' N Engl J Med, Feb 17, 2021.
3) Doshi P, Pfeizer and Moderna's "95% effective" vaccines -- we need more details and the raw data. thebmjopinion, Jan 4, 2021.
4) Skowronski DM, et al., Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med, Apr 21, 2021.
5) Pfeizer and BioNTech, Vaccines and related biological products advisory committee meeting. FDA Briefing Document. Dec 10, 2020.


Q11 うわさのウソ、ホント?
A 騙しのテクニック、騙されない知恵をまとめてみました。


その1 後ろ向きに注意

 最近の学術論文で多いのは、「ワクチン接種を自分の意思で受けた人と受けなかった人を比べたら、受けた方の人たちで感染率が小さかった」と結論したものです。この結果は正しいでしょうか。
 「自主的にワクチンを受けた人たち」と「受けなかった人たち」をあとになって比べただけなのですから。両群には何か偏りがあるはずです。たとえば接種を受けた人たちの多くが年長者で、もともと健康に関心があり、日頃から感染予防もしっかり行っていたかもしれません。
 だとすればワクチン接種とは無関係に、感染率も小さくなるに決まっています。このような方法は「後ろ向き調査」、「症例対象試験」、「観察調査」などと呼ばれ、コンピュータ内のデータを計算するだけですむため、手軽で費用もかからず、昔からよく用いられてきました。医師の多くも、この方法が正当なものだと信じています。
 しかし意図的な誘導が可能であり、また常に誤った結論を出してしまうことから、医学を混乱させる原因ともなってきたのです。後ろ向き調査のデータは、科学的根拠になりません。

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その2 フェイクニュースのスプレッダーとは?

 (最新のニュースをもとに、この項を全面的に書き改めました)
1年ほど前の今ごろ、「スーパー・スプレッダー」という言葉が世界的に話題になりました。スプレダーは「ばらまく人」という意味です。一人で大勢にウイルスを移してしまう人のことで、集団感染の原因を作っているとされます。本人に罪があるとは限らず、何か特異体質があるわけでもなく、たまたま最初のきっかけになっただけなのでしょう。

そんな人がスーパー・スプレッダーと呼ばれたのですが、いま、この言葉がまったく別の意味で使われ始めています。

ワクチンに反対するためのフェイクニュースがあとを絶ちませんが、世界中で流れている65パーセントの発信源が特定され、12人いることがわかりました。ブラックリスト入りしたこの人たちには、すでにニックネームもあり「ディスる12人」(Disinformation Dozen)です。ハリウッド映画『オーシャンズ12』のパロディでしょうか。その頂点に君臨(?)しているのが、米国フロリダ州に住むマーコーラ博士なる人物です。

この人は、バリバリの「ワクチン反対主義者」で、それどころか現代医療のすべてを否定し、その陰で自然食品のブランドを立ち上げ大儲けしているのだそうです。本人は「細々とツイッターに投稿しているだけ」と釈明していますが、そのフェイクニュースは世界中の言語に翻訳され、全世界を駆け巡っています。もちろん日本も例外ではありません。

以前の本項で、「さまざまなサイトに載っているからといって真実とは限らない。元を正せば一人のいたずらだったり」と紹介しましたが、そのとおりだったのです。コロナワクチンは、(善悪は別にして)最新医学の話ですから、フェイクニュースを流すにも、ある程度の知識が必要です。もっともらしいウソが多く、単なる愉快犯の仕業と違うようだとは感じていましたが、犯人は博士の肩書をもつ人だったのです。

SNS上に溢れる、過激な言葉に彩られた話、荒唐無稽としかいいようのないニュースには決して振り回されないよう、改めてお願いします。フェイクニュースは、ワクチン問題を真剣に考える人たちの意思と善意を傷つけています。

【参考文献】
1) Frenkel S, The most influential spreader of coronavirus misinformation online. New York Times, Jul 24, 2021.
2) Kavi A, How HIPAA law works and why people get it wrong. New York Times, Jul 24, 2021.


その3 本当の話がフェイクに発展
 「ワクチン接種した人に近づいただけで体調不良になった」「近づいただけで出血が止まらなくなった」という話が広まっているようです。
 ワクチンに含まれているメッセンジャーRNAはウィルスのトゲトゲ部分を再生するだけですから、もちろん感染力はありません。ただ最近の研究で、コロナのトゲトゲ蛋白が呼気や唾液とともに体外に出ていく可能性が指摘されました。ここまでは本当の話です。
 しかしトゲトゲ蛋白に分裂する能力はなく、また、たとえ飲み込んだとしても消化液で分解されてしまうだけです。しかも少量ならトゲトゲ蛋白も、それこそ免疫力で排除されますから、そのことで健康被害を受ける可能性はないと断言できます。

その4 基礎疾患のある人?
 「基礎疾患のある人ほど感染すると死亡リスクが高いので・・・」。これも最近、よく聞くようになった言葉のひとつです。
 以前、全国の新聞に「コーラは風邪を予防する」という、海外ニュースが掲載されたことがあります。コーラがよく売れる夏は、かぜをひく人が少ないなからと説明されていたのですが、どうでしょうか。
 正しくは、コーラが売れるのは暑い季節→暑いとウイルスも元気がなくなる→だからかぜをひく人も少ない、という関係があるだけです。つまり、コーラの売り上げとかぜが関係しているわけでなく、どちらも「暑い」という隠れた要因と因果関係にあるわけです。結局、コーラの宣伝に世界中が騙されたという話でした。
 さて、基礎疾患の定義はよくわかりませんが(本来の意味から逸脱して使われているので)、何らかの体調不良を訴える人は65歳以上の半数、血圧の薬を飲んでいる人は40歳以上の2人に1人という統計もあります。
 感染した場合の死亡リスクは基礎疾患の有無で左右されるわけでなく、「年齢」という要因と因果関係があるだけなのです。私自身、さまざまな病気のリスク因子をビッグデータで探る研究を行ってきました。しかし、いつも圧倒的な第一位が「年齢」となってしまい、論文を書くのに困っていました。
 これは自然の摂理です。基礎疾患という言葉に怯えないようにしましょう。


その5 天秤(てんびん)にかける?
 
専門家や政府関係者などがテレビで述べる決まり文句があります。「ワクチンの副作用に遭遇するリスクと、感染してしまったときのリスクを天秤にかければ、その意義は自ずと明らか」というものです。
 後者のリスクが高いと言っているわけですが、本当にそうなのでしょうか。これはワクチン問題を考える際の出発点となる、最重要テーマです。
 天秤の一方に乗せるのはワクチンの副作用ですが、正確に言えば実態がまだよくわかっていません。そこで、(因果関係の証明は難しいとしても)接種後に死亡した人がいるのも確かですから、その「死亡率」を乗せてみることにします。
 次に、天秤の反対側に乗せるのは、やはり「感染による死亡率」でなければつり合いがとれません。6月27日現在、国内でもっとも死亡率が少ないのは島根県で、人口100万人当たり1.5人となっています。これは、国内でもっとも死亡率が高い地域の200分の1に相当し、米国ニューヨーク州に比べれば1,800分の1なのです。
 これほどまで重さが異なる物を、どうやって天秤で測れというのでしょうか。たとえばお肉屋さんで・・・、人の命にかかわる重大問題ですから軽率なたとえ話はやめておきましょう。


その6 メッセンジャーRNAは永久に残る?

 ワクチンの主成分である「改造mRNA」が永久に体内に残るという噂が広がっているようです。私が投稿した動画から誤解が広がったのかもしれませんが、正しくは、いつまで残るかは不明ということです。
 わかっているのは、原理を発明した2人の研究者が行った動物実験で、mRNAを改造したところ、分解されるまでの時間が1日だけ長くなった、ということだけです。彼らが実験室でつくった改造mRNAと、ファイザー社やモデルナ社が製品化したものとは別物で、かつ非公開であること、それにヒトでの実験データがまったくないというのが実情です。

【参考文献】
1) Vasileiou E, et al., Interim findings from first-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hospital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. Lancet, Apr 23,2011.
2) Makowski M, et al., Antibody persistence through 6 months after the second dose of mRNA-1273 vaccine for Covid-19. N Engl J Med, Apr 6,2021.
3) Bryant A, et al., Ivermectin for preventive and treatment of COVID-19 infection: a systemic review, meta-analysis, and trial sequential analysis to inform clinical guidelines. Am J Ther, not accepted, 2021.



Q12 ワクチン接種が進んだ国の現状から見えてくること?
A 
英国は、ワクチン接種が順調に進んでいる国として知られています。NHKテレビでは、「英国で感染者数が急速に減少したのはワクチンのお陰」との報道が繰り返しなされています。

このQ12は4月下旬に作成したものですが、NHK報道が正しいのかを検証するため、改めてデータを集め、より厳密な分析を行ってみることにしました。

次のグラフは、英国における「新規感染者数の推移(青)」と「ワクチン接種率」との関係を示したものです。ワクチン接種のグラフは、昨年12月1日〜本年7月18日までの間に1回受けた人をピンクで、2回受けた人をグレイでそれぞれで表しています。どちらも全国民に対する割合(%)です。


新規感染者数のデータは、NHKが使っているジョンズホプキンス大学ではなく、英国政府公式サイトから引用したものです。「陽性が判明し報道された日」と「そのサンプルを採取した日」の両方が日々発表されていますので、グラフでは後者を使いました。NHK報道では、どちらであるのか説明がありません。

さて、1月(網掛け部分)に新規感染者数が激減したことがよくわかります。英国でワクチン接種が始まったのは昨年12月13日でしたが、効果が出るとすれば2〜4週後のはずです。上の図は、接種のグラフを2週間だけ右にずらしたときの関係もわかるように工夫してあります。

着目すべきは、1月5日に「ロックダウン」が始まっていたことです。外出が禁止され、大学などの学校も閉鎖されるなど、日本とは比べものにならないほど厳しい行動制限でした。

これらのデータは2つの事実を示しています。ひとつは、ワクチン接種がわずか1〜2パーセントしか実施されていなかった時期に、新規感染者数が激減していたこと、もうひとつは、その時期、2回接種を受けた人がほとんどいなかったことです。

つまり、もしNHK報道が正しいのなら2つの新事実が判明したことになります。
 @ 国民の1〜2パーセントが接種すれば、集団免疫ができ感染が終息する
 A ワクチン接種は1回で十分

これはあきらかな矛盾です。

【参考文献】
1) Vasileiou E, aet al., Interim findings from first-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hospital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. Lancet, Apr 23, 2021.
2) Coronavirus (COVID-19) in the UK, GOV.UK, May 2, 2021.
3) Holder J, Tracking coronavirus vaccinations around the world. New York Times, May 11, 2021.



Q13 なぜ医師はワクチンについて正しい知識を持てないのか?
A
 冒頭で紹介したyoutubeで、多かった感想のひとつが、これでした。以下、その理由を箇条書きで説明します。この考察は、私が30年ほどの歳月をかけて集めた国内外の確かな資料、および自身の体験に基づくものです。

1. 医師は、医学部を卒業したあと附属病院で研鑽を積む。しかし、そこは製薬企業からの莫大な寄付金が集まる場所であり、若手の指導に当たる教授、準教授、医局長などの肩書を持つ人たちは、常に製薬企業に忖度せざるをえない状況となっている。

2. そこで指導を受けた若い医師たちは、製薬企業からもたらされる情報で洗脳を受けた状態で市中病院に就職し、あるいは自身のクリニックを開設し、同じ発想で医療を実践していくことになる。

3. 市中病院やクリニックでは、MRと呼ばれる製薬企業の営業マンから新薬の情報や論文のコピーをもらい、勉強したように気にさせられてしまう。病院内で開催される勉強会で、製薬企業のMRが講師を務めることもしばしば。

4. ほとんどの医師は、医師免許のほかに専門医の資格を取得していくが、その資格を継続するには、定期的に開催される学会主催の講演会などに参加しなければならない。講演会では大学教授など有名医師が演壇に立つが、彼らは製薬企業から高額な謝礼と旅費を受け取り、豪華なホテルでの宿泊が約束されている。もちろん研究費と称する寄付金も受け取っている。

5. つまり医師たちの耳には、製薬企業に不利な情報はいっさい入ってこない仕組みが出来上がっている。医師たちは「製薬企業の手のひらで踊らされている」と言っても過言ではないだろう。

6. では正しい情報はどこにあるのか。これは、海外で日々発表される膨大な論文を読みこんでいくしかないが、当然、英文で書かれており、しかも高度な統計学が駆使された内容であるため、簡単に理解することはできない。

7. というよりも学術論文には、巨大製薬企業が雇った数学のプロによる巧みな修飾が施されていて、医師たちはその罠から逃れることができないのである。『歪められた現代医療のエビデンス』に、その一端を記した。


【参考文献】
1) Becker C, Relationships between academic medicine leaders and industry - time for another look? JAMA, Nov 10, 2020.
2) Justice department annouces largest health care fraud settlement in its history - Pfizer to pay $2.3 billion for fraudulent marketing. The United States Department of Justice, Sept 2, 2009.



Q14 コロナワクチンでなぜ体調をくずすのか?
A
ファイザー社とモデルナ社のワクチンの基礎をつくった2人の研究者(ワイズマンとカリコ)の動物実験から、筋肉注射したメッセンジャーRNAは、ほぼすべてが「脾臓(ひぞう)」と「網状赤血球」に集まることがわかっています。

米国では、ファーザー社かモデルナ社のワクチン接種を受けたあと高熱を出して入院した人に対しPET‐CTという画像検査で全身を調べたところ、脾臓のほかに「腋窩リンパ節」にも激しい炎症が起こっていることがわかった、という論文が発表されています。実際の写真も公表されていて、かなりショッキングです。

脾臓は、お腹の左側、横隔膜の下にある鶏卵大の臓器です。小児期では赤血球、白血球、血小板をつくっていますが、成人ではウイルスに侵された細胞や、老化した赤血球を除去する役割を担っています。わりやすく言えば、免疫機能によって破壊された細胞や微生物の残骸を血中から取り除いてくれているのです。

そのため、接種を受けた夜から数週間にわたり、発熱や倦怠感、関節痛、頭痛、下痢などの症状に悩む人が3〜4割います。「こんな苦しい思いは初めて」と述懐する人も少なくありません。

テレビなど多くの医師が「想定された症状であり、体が守られている感じする」と述べていますが、大きな間違いです。免疫システムに重大な障害が起きているかもしれないのです。

【参考文献】
1) Karikó K, et al., Incorporation of pseudouridine into mRNA yields superior nonimmunogenic vector with increased translational capacity and biological stability. Mol Ther 16: 1833-1840, 2008.
2) Anderson BR, et al., Nucleoside modifications in RNA limit activation of 2'-5'-oligoadenylate synthetase and increase resistance to cleavage by RNase L. Nucleic Acids Res 39: 9329-9338, 2011.
3) Steinberg J, et al., 18Fluorodeoxyglucose PET/CT findings in a systemic inflammatory response syndrome after COVID-19 vaccine. Lancet, Mar 8, 2021.
4) Adin ME, et al., Association of COVID-19 mRNA vaccine with ipsilateral axillary lymph node reactivity on imaging. JAMA, Jun 10, 2021.


Q15 なぜmRNAワクチンは致命的な自己免疫病を起こすのか?
A
ファイザー社・モデルナ社のワクチンが、副作用として致命的な自己免疫病を起こすメカニズムが明らかになってきました。

免疫性血小板減少症
 血小板は、細胞の抜け殻のような物質で、出血を止めるために必須の物質です。ポイントは血小板の表面にある「糖鎖」でした。ワクチンで再合成されたコロナのトゲトゲ蛋白は、この糖鎖に結合しやすく、しかもその先端部(シアル酸)を切断する酵素のような働きをすることがわかったのです。

免疫細胞は、そんな血小板の異常な形を認識し、攻撃してしまうのです。このように自分自身を異物と誤認し、攻撃してしまうために起こる病気が「自己免疫病」です。

血小板が破壊されると、小さな出血も止まらなくなってしまいます。その病状の詳細が、米国で発表されました。因果関係が確実とされたのは、ファイザー社ワクチンで15名、モデル社ワクチンで13名です。年齢は22〜82歳、女性が15名、男性が11名、性別不明2名です。ほとんどが2回目の接種後 1〜23日目に発病していますが、1回目でという人もいました。

症状は、皮膚の点状出血、広範な皮下出血、鼻出血、歯茎の出血、不正性器出血、脳出血などです。死亡が2例あり、それぞれ脳出血と心筋梗塞でした。

詳細はここをクリックしてください。動画で説明しています。


免疫性腎障害
 腎臓にも障害が出てくることがわかりました。まだ世界中で3例が報告されただけですが、全身のむくみで発症した人の腎臓を、バイオプシーという方法で調べたところ、免疫異常で起こることが知られている変化が認められたのです。ワクチンとの因果関係は証明できないとしながらも、接種直後の出来事であることがら、懸念が示されています。

免疫性心臓病
 mRNAタイプのワクチンで心筋炎が起こることは、すでに広く知られていますが、その最新情報が米国で発表されました。

心筋炎のみならず、心外膜炎や心臓周囲組織の炎症などを起こす人が多く、すでに1,200人を超えているというのです。接種1回目より2回目のあとのほうが多く、年齢はさまざま。男性のほうが女性より多くなっています。接種者100万人当たりで計算とする12.6人です。

米国当局は、まれなことだからと、お決まりのコメントをしています。いまのところ死亡数は不明ですが、日本国内で新型コロナ感染に死亡者数がもっとも少ない鳥取県は、その死亡率が人口100万人当たり1.5人ですから、副作用としての心臓疾患数はかなり多いことになります。

国民の多くがワクチン接種を受けてしまったイスラエルからも詳細な論文報告がありました。3週間で6名が入院しましたが、年齢は16〜45歳で、うち5名は2回目の接種が終わって24〜72時間で発症、あとの1名は1回目の接種後16日も経ってからでした。

最初の症状は胸痛、または胸苦しさです。血液検査のデータが正常値の10〜400倍も上昇しており、体内で激しい炎症が起こっていることを物語っていました。特徴的だったのは心電図です。インフルエンザ感染などでも起こりうる「心外膜炎」の徴候とともに、心筋梗塞にも似た波形になっていました。

イスラエルの冬は12〜3月で日本と同じですが、この時期、同国での心筋症の患者は各シーズン平均で1.17人であり、それに比べて6名という人数は、異常だと報告者は述べています。一方、メディアは、同症が148人に認められているとも報じています。

免疫性心臓病の続報
 有名な医学専門誌にJAMA(米国医師会誌)があります。その最新号に「ファイザー社、モデルナ社のワクチン接種後に生じた心筋炎」を報じた論文が2つと、それに対する編集委員会名のコメント記事2つが同時に掲載されました。合わせて4編です。

異例の出来事と言ってよいかもしれません。2つの原著論文は、どちらも米軍兵士がワクチン接種を受けたあと、心筋炎になったという事例を、それぞれ独立に報じたものです。ひとつは23例、もうひとつは4例の報告で、詳細な経過や画像データなどが掲載されています。

興味深いのは2つのコメント記事のほうです。2つの論文に対し、研究としての価値は認めながらも、「因果関係が証明できたわけではない」「きわめて希な病気でありワクチンを中止する理由にはならない」ことが繰り返し述べられていたのです。

「きわめて希」は英語でextremely rareですが、この言葉が、副作用を論じた最近の論文の枕詞として使われるようになりました。しかし以下の皮膚病も含め、きわめて希であるはずの副作用が続々と報告されている今、全部、足し算するとどうなのでしょうか。

免疫性皮膚病
 私の周辺でも気になることが起こっています。第1回目の接種から1〜2週間して、皮膚の激しい炎症症状を示す人が少なからずいるのです。同じことが起こっていないか調べたところ、ファイザー社やモデルナ社のワクチン接種後、激しい皮膚の湿疹を呈した414名についての詳細な報告が米国にありました。

第1回目の接種後1〜2週間してから、注射とは異なる部位に、蕁麻疹のような変化を認めた人が半数近くいたのです。またドイツからの報告によれば、接種後、全身エリテマトーデスという自己免疫病の症状を呈し、検査データでも確認できたという人がいました。潜在的な病気が、ワクチン接種によって呼び覚まされたのではないか、というのが報告した研究者の考察です。

さらに国内のネット上では「多形滲出性紅斑」という皮膚病の名前も飛び交っています。薬の副作用などで起こる皮膚病のひとつの形なのですが、それがワクチン接種後に認められたという話のようです。

私が見聞きしている皮膚の症状も、これらに非常によく似ています。「注射した部位とは異なること」「接種していから5日以上経っていること」「皮膚症状がさまざまであること」などが特徴で、メディアで語られている「想定された副反応」とは、あきらかに異なるものです。

ただし皮膚の病気は原因がさまざまで、症状も多彩、かつ頻度の高いことから、すべてをワクチンと結びつけることはできません。一方、高齢者医療に従事している私の経験から、「普通でない事態が進行している」と言えるのも確かです。

New!
免疫性感染症?
 私が個人的に見聞きできる範囲で、気になることが相次いで起こっています。高齢者を中心に2回目のワクチン接種を終えたあと10日ほどしてから、蜂窩織炎、急性腎盂腎炎、不明熱などの病気が少なからず認められるということです。

いずれも高齢者に多い病気ですが、頻度が普段より多いことに加え、ワクチン接種後の日数が共通している点が気になっています。

これらの病気の共通点は、細菌感染が起こり、その結果、血液中の白血球といういう細胞が増えること、ひと言でいえば「炎症」です。初期の症状は発熱、全身倦怠感などです。

これは昔から、たとえば糖尿病や抗がん剤治療中など免疫力が低下する状態で、起こりやすいと言われてきました。いまのところトゲトゲ蛋白との関係はまったく不明であり、文献もありません。

似た症状を経験した方は、ぜひ情報提供をお願いします。当ホームページでお伝えする情報は、すべて「根拠を添える」ことを基本としていますが、この項だけ未確認情報です。

【参考文献】
1) Seneff S, et al., Worse than the disease? reviewing some possible unintended consequences of the mRNA vaccines against COVID-19. IJVTPR, May 10, 2021.
2) Mandavilli A, C.D.C. is investigating a heart problem in a few young vaccine recipients. New York Times, May 22, 2021.
3) Welsh KJ, et al., Thrombocytopenia including immune thromcytopenia after receipt of mRNA COVID-19 vaccines reported to the Vaccine Adverse Event Reporting System (VAERS). Vaccine, Apr 30, 2021.
4) Mouch SA, et al., Myocarditis following COVID-19 mRNA vaccination. Vaccine, May 28, 2021.
5) Lebedev L, et al., Minimal change disease following the Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine.AJKD, Apr 8,2021.
6) Sekar A, et al., ANCA glomerulonephtitis after the Moderna COVID-19 vaccination. Kid Int, poorf, 2021.
7) Lebedev L, et al., Minimal change disease and acute kidney injury following the Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine. Kid Int, Proof, 2021.
8) Mandavilli A, Heart problems after vaccination are very rare, federal researchers say. New York Times, June 23, 2021.
9) McMahon DE, et al., Cutaneous reactions reported after Moderna and Pfizer COVID-19 vaccination: a registry-based study of 414 cases. J Am Acad Dermatol, April 7, 2021.
10) Gambichler T, et al., Prompt onset of Rowell's syndrome following the first BNT162b2 SARS-CoV-2 vaccination. JEADV 35:e411, 2021.
11)Montogomery J, et al., Myocarditis following immunization with mRNA COVID-19 vaccines in members of the US military. JAMA, Jun 29, 2021.
12) Kim HW, et al., Patients with acute myocarditis following mRNA COVID-19 vaccination. JAMA, Jun 29, 2021.



Q16 根本が間違っていたワクチン?
A
 ワクチンのリスクを考える際、全身の血管にある内皮細胞が、決定的に重要であることがあきらかになってきました。

ここで私自身の研究について少しだけ紹介することにします。動脈硬化症を予防するための研究として、ヒトの血管内皮細胞を試験管内で培養し、さまざまな刺激を与えmRNAがどのように反応するかを調べてきました。

左側の写真は、私が育てていた内皮細胞の顕微鏡写真です。数十個の細胞が隙間なく並んでいます。この細胞には重要な役割がたくさんあり、たとえば血液中の栄養素やホルモンを取り込んだり、血圧を調節したり、血液をさらさらにする司令塔ともなっています。
        

ところが、この細胞は非常にナイーブで、わずかな刺激や環境変化ですぐ死滅してしまいす。部分的に死滅しても、周囲の細胞がすぐ分裂して隙間を塞いでくれるのですが、私の経験では分裂を7~8回繰り返すと、すべての細胞は分裂をやめてしまいます。つまり血管死です。

ワクチンによって内皮細胞内で再合成された「コロナのトゲトゲ蛋白」は、なかり激しい性質を持っていることがわかってきました。そのひとつが血小板の糖鎖を切断してしまうことでしたが、内皮細胞自体にも深刻な損傷を与える可能性があります。

上の右側の図は、私が発見した悪玉LDL上の「糖鎖」です。先端は「シアル酸」と呼ばれる分子になっていて、細胞やたんぱく質の性質を決定づける重要な働きをしています。私が行っていた実験は、LDLのシアル酸を人工的に切断すると、内皮細胞にどのような障害が生じるかを調べるものでした。

こんな構造物が、内皮細胞にも、また多くのたんぱく質にも存在しています。トゲトゲ蛋白は、LDLや血小板に限らず、あらゆる部位のシアル酸を切断してしまうリスクを孕んでいます。

コロナワクチンは、そもそも発想が間違っていたのです。トゲトゲ蛋白を体内に入れるのは危険です。

【参考文献】
1) Okada M, et al., Effects of modified low density lipoprotein and hypoxia on the expression of endothelial adhesion molecule-1, Eur I Med 24: 483-488, 1995.
2) Okada M, et al., Difference in the effects of cytokines on the expression of adhesion molecules in endothelial cells. Ann Med Interne 148: 125-120, 1997.



Q17 そもそも、なぜ新型コロナウイルスは蔓延したのか?
A
第一の説
 この問題を巡って、にわかに2つの説が改めて注目を集めています。そのひとつが「コウモリ原因説」です。

従来からあった、風邪などを引き起こすコロナウイルスは、中国・雲南省の大洞窟に生息するキクガシラ・コウモリが、ホストとして抱え込んでいる数千種類の微生物のひとつでした。それが突然変異を起こし、「新型コロナ」になったとする説です。

このコウモリは人間社会と隔絶された地域に生息しており、長い間、「野生生物-人間社会バランス」が保たれていました。では、なぜ今回、このバランスが崩れたのか? そのシナリオは以下のように考えられます。

 大洞窟に生息するコウモリ→ 赤や緑の光を好む性質があり、強い照明に
 引き寄せられ1000kmを飛び越えた→ 浙江省・舟山市の食用ネズミに感染→
 同時に湖北省・武漢市にある海鮮市場の小動物や虫の死骸にコウモリが
 集まり→ その糞などから人間に感染した

つまり人間の傲慢さが自然界の掟を破った、・・・ということです。

次の2枚の写真は、浙江省・舟山市と河北省・武漢市を流れる大河・長江(その下流が揚子江)にかかる橋の夜景です。コウモリが好む「赤」と「緑」の照明に煌々と照らし出されていました。


この説が正しいとすれば、大洞窟に生息するコウモリを絶滅させればよいことになります。ただし世界のメディアには、「コウモリに罪はないので殺さないで!」という論調の記事が少なくありません。コウモリが500種類以上の植物の授粉に寄与しているからとか、デング熱など恐ろしいウイルス病を媒介する蚊を食べてくれるからだというのです。

実は、この項の記載は1年ほど前に行ったものです。しかし、いまになって考えてみると、なぜ1千キロも離れた武漢市だったのかが不思議です。もっと近くにも大都市があり、河川があり、生きた動物を売る市場があり、赤や青の照明もあるからです。


第二の説
 突然、ひとりの女性が世界の注目を集めました。名前はシー・ジェンリー(Shi Zhengli)、57歳の中国人です。中国武漢市のウイルス研究所に勤める主任科学者で、フランスで博士号を取得したのち、研究者として頭角を現し、以前から国際舞台で名を馳せていた人です。

研究テーマは、中国・雲南省の洞窟に生息するコウモリからコロナウイルスを採取し、ヒトに感染するメカニズムを解明すること。実験では、(新型ではない普通の)コロナウイルスの遺伝子組み換えなどを行っていました。

ことの発端は昨年始めでした。当時、発表されたばかりの新型コロナウイルスの遺伝子配列を眺めていた米国のウイルス研究者が、
「突然変異と自然淘汰(Q8参照)ではあり得ない組み合わせ」があることに気づきました。早速、仲間の研究者にメールしたものの同意が得られず放置されてしまったのですが、最近、その全文が明かされました。

そこ書かれていたのは、誰かが、コロナウイルスに新たな能力を持たせるための遺伝子改造を行ったのではないか、という疑惑でした。

最近になって、犯人の疑いをかけられたのが、彼女でした。このような実験はGOF(遺伝子能力改造)と呼ばれ、ウイルスが対象の場合、リスクがきわめて高いことから、厳しい規制がかけられています。特別な許可を得た上で、レベル4と呼ばれる超厳密な感染防御を施した研究室で実験がなされなければならないのですが、彼女はレベル2という簡単な設備の部屋で行っていた、らしいのです。

しかも、あろうことか彼女は米国政府が支出する6千万円相当の研究費を、NOPを通じて非合法的に取得し、この実験を行っていました。

人工的な改造が疑われているのは、「トゲトゲ蛋白」がヒトの細胞表面にある「受け皿」に取りつく部分です。ここもたんぱく質なのですが、接着面で大切なのは6つのアミノ酸です。そのうち5つが、以前からあった風邪コロナウイルスと違っていました。

ただし人工改造説には疑問を抱く研究者も多く、5つのアミノ酸の並び方が完璧でなく、少し隙間ができてしまう。もし人工的に改造したのであれば、そのような手抜かりはするはずがないというのが、その主張です。 (Q4に戻る場合はここをクリック)
「あなたが造ったコロナの新型ウイルスが研究所から漏れ出たのでは?」とのメディアの問いに、彼女は上ずった声で否定の言葉を繰り返したとのことです。

第三の説

「消された遺伝子配列」と題する論文の発表がありました。昨年の3月、武漢市の研究者グループが、新型コロナウイルス241種類の遺伝子配列の分析に成功し、アメリカ国立医学図書館のデータベースに登録していました。数が多いのは、ウイルスにもそれぞれ個人差があるからです。

ところが今年6月、米国のあるウイルス学者がそれを検索したところ「該当なし(not found)」という結果が返ってきました。データがそっくり消えてしまっていたのです。しかし、グーグル・クラウドを徹底的に調べ、13の配列を復元することができました。消された配列の秘密は、まだ解明できていませんが、どうやら武漢市の海鮮市場を経由せずに感染が広がったことを示すものだったようです。

同論文には、驚きの情報も書かれていました。新型コロナに感染した患者が最初に確認されたのは、公式には「2019年12月8日、武漢市の海鮮市場」とされています。しかし実際には、すでにその年の9月29日に第1例目が確認されていたと、武漢大学の教授が語っていた記録が見つかったのです。

しかし同教授は、その後、「中国CDC」なる機関から叱責を受け、
「12月8日以前に感染者はいない」ことにさせられてしまいました。この事実が何を意味しているのかはわかりません。

今日までにわかっている情報は以上ですが、重大事ですから、今後も情報を注視していく必要がありそうです。

【参考文献】
1) Wu F, et al.,A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Mar 20, 2020.
2) Zhou P, et al., A pneumonia outbreak associted with a new coronavirus of probable bat origin. Nature, Mar 12, 2020.
3) Sun Z, et al., Potential factors influencing repeated SARS outbreaks in China. Int J Environ Res Public Health 17: 1633, 2020.
4) Ma W, et al., The pig as a mixing vessel for influenza viruses: human and veterinary implications. J Mol Genet Med 3: 158-166, 2009.
5) Gorman J, U.S. and Chinese scientists trace evolution of coronaviruses in bats. New York Times, June 1, 2020.
6) Ives M, Scientists say new strain of swine flu virus is spreading to humans in China. New York Times, Jun 30, 2020.
7) Alagona P, It's wrong to blame bats for the coronavirus epidemic. The Conversation, online.
8) Qin A, Buckley, A top virologist in China, at center of a pandemic storm, speaks out. New York Times, Jun 14, 2021.
9) Gorman J, Zimmer C, Scientist opens up about his early Email to Fauci on virus origins. New York Times, Jun 14, 2021.
10) Andersen KG, et al., The proximal origin of SARS-CoV-2. Nat Med 26:450-455, 2020.
11) Sills J, Investigate the origins of COVID-19. Science, May 14, 2021.
12) Zimmer C, Scientist finds early virus that had been mysteriously deleted. New Yprk Times, Jun 23, 2021.
13) Bloom JD, Recovery of deleted deep sequencing data sheds more light on the early Wuhan SARS-CoV-2 epidemic. bioRxiv, Jun 18, 2021.





          《執筆者紹介》

現代医療は、世界の巨大医療企業によって操作された偽りのエビデンスによって、間違った方向に誘導されている。その実態を明らかにするため、長年、医薬品やがん検診などに関する捏造データの科学的検証を行っている

著 書

 『治療は大成功
,でも患者さんは早死にした』(講談社+α新書),2001 (2刷)
 『人はなぜ太るのか−肥満を科学する』(岩波新書),2006 (11刷)
 『がんは8割防げる』(祥伝社新書),
2007
 『ほどほど養生訓』(日本評論社),2007 (5刷)
 『がん検診の大罪』(新潮社選書),2008 (5刷)
 『薬なしで生きる それでも処方薬に頼りますか』(技術評論社),2009(2刷)
 『放射能と健康障害 20のエビデンス』 (日本評論社),2011
 『医者の私が、がん検診を受けない9つの理由』 (三五館),2016(4刷)
 『医者が教える「家族に飲ませない薬」』(PHP),2019年(9刷)      ほか多数


 研究論文
  1. Abe T, et al., Sleep duration is significantly associatedwith carotid
  artery atherosclerosis incidence in aJapanese population.
  Atherosclerosis 217: 509-513,2011 (corresponding author: Okada M).

  2. Okada M, et al., Low-density lipoprotein cholesterol canbe chemically
  measured: a new superior method. J LabClin Med 132: 195-201, 1998.

  3. Okada M: A method for clinical data reduction based on"weighted
  entropy", IEEE Trans Biomed Eng BME-25: 462-467, 1978.

                                   ほか全574編

 
 京都府舞鶴市生まれ
 1972年 新潟大学医学部卒業
 1990年 同大医学部教授
診 療
 肥満・高脂血症・高血圧症・糖尿病などの予防治療
 
・新潟日報文化賞,1981
・臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」,2001
主な発明・発見・特
・低密度リポ蛋白中のコレステロ―ルの定量方法(特許3058602
・超低比重リポ蛋白及び中間比重リポ蛋白のトリグリセライド定量方法(特許4070958
・LDLコレステロール測定法を世界で最初に開発
・重み付きエントロピー計算法の確立
・Bツリーによる重複情報カウント・アルゴリズムの発見
 
・医学博士
・日本循環器学会認定循環器専門医,〜2010
・日本医師会認定産業医
AHA BLS Healthcare Provider
AHA Professional Member(米国心臓学会・上級会員)
IEEE Senior Memeber(米国電子工学学会・上級会員)
主な学会・社会活動
IEEE T-BME(米国電子工学専門誌,共同編集長), 1986
・文部省大学設置・学校法人審議会,専門委員,1997
・日本エム・イー学会誌「生体医工学」,編集長,1999
Frontiers Med Biol Engng(学会誌),編集長,1999
・公益信託臨床病理学研究振興基金,審査委員長,2000
・文部科学省科学研究費補助金,審査委員,2002
・全国国立大学法人病院検査部会議,議長,2005
・第32回医療情報学連合大会,大会長,2012
Arch Prev Med(米国医学専門誌),副編集長,2015


                 
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(Q7-10改定版) 2021.7.28
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